秋田美人(H12・8/8)

この文は平成12年の1/23に旧原稿用紙日記に書いたものをメールマガジン
KISARAGI 58号(7/23発行)に投稿するにあたり加筆したものです。


 研修という事で神奈川県から二人の来客があった。  
二人とも秋田には美人が多いという「秋田の美人説」を信じている。 空港から市内までの道中、市街地に入ると助手席に乗ったMさんは 目線がキョロキョロするのがわかる。
風景の中に美人を捜しているのだろう。  

 一通りの研修の後、夕方軽く居酒屋で飲み
 「歌でも行きますか。?」ということになったのだった。 二人は33歳と34歳の独身である。  
私はこれまで幾度となく彼ら以外にも  
 「秋田って美人が多いんでしょう?」と 出張先で聞かれている。
その都度  
 「肌の色が白いという事は以前TVで取り上げられて証明されています。」 とか  
 「地区の美人度というのは通学電車一車両あたりの女子高校生に どれだけ美人がいるかという美人密度で計れるようです」 とか答えているのである。

 これは女子高校生は化粧をしない素顔である ということによる客観的な判断だと何かの本で読んだ。
津軽美人 南部美人 秋田美人 庄内美人などと言われるが私が思うに 一番美人の多いところはやはり東京である。一番人口の多いところで そして全国から多くの人が集まるので当然なのだ。  

 彼ら二人は秋田は初めてで独身であることもあり、それぞれ思いは 違うが期待感があるのだった。秋田には美人が多いと信じているのである。 私自身は特に秋田県が他より美人が多いとは思っていないのだが 秋田には「秋田美人」という銘柄のメロンや日本酒があり昔から秋田美人 という言葉があったようだ。

 やれ北国の女性は情が深いとか思っているらしい二人といっしょに軽く じゃなくかなり居酒屋で飲んだ後、彼らの期待に応えるべくしかし彼らの 意志をあまり尊重せず時々行く店のドアを開けた。

 「あら〜Fさんいいとこきたわよ。」 ママの声だった。客は誰もいなかったが女の子がママをいれて三人後に 一人増えて四人。そのうちの二人は初めて見る子だったが水準を超えている!? 外を連れて歩いたら5〜6人はふりむくかもしれないといった感じだ。

  一人は昔新宿の「USA」という喫茶店にいたイブちゃんに似ていた。 ちなみにイブちゃんはTVキャスターの木村優子の若い頃に似ている女優である。 今は名前が変わったがMさんは当然知っていた。
 そしてもう一人は痩せた柏原よしえ風で色が白い。 女の子がいっぱいいるからいいところに来たとママが言ったわけだが、 彼らも満足したようで二人はソファに立って歌うわ、イブちゃん、よしえちゃん とデュエットするわでしばし貸し切り状態。

 こういうのは別に秋田美人というよりは綺麗だったらどこの美人でもいいという のが男の本音なのである。  
いつもより長居をし女の子が増えていた分?少し高かったようだが 独身の二人は満足したようであった。 後から聞くとママから秋田弁の手ほどきまでうけていたらしい。

 次の日、 帰りの飛行機に送って行き空港でおみやげを買いながら  「本当は秋田美人に期待してきたでしょう?今度はもっと美人がいる  フィリピンバーでも」 と言ったらMさんが
 「いやそれは横浜とかにもいっぱいあるからいいです。」と笑いながら 言ったのだった。 考えてみればそりゃそうだなと思ったわけである。
 私たちは 「じゃ次は神奈川のお店で」 と言い別れた。

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