盗作雑感 H12・2/25

 NHKのTVでシドニーオリンピックへのマラソンの男子の選手選考の最終関門のレースを中継するらしく過去の映像を流して紹介していた。  NHKの中継の前宣伝なのだが、BGMとして冒頭に流れた音楽はアメリカの人気ロックバンドのバン・ヘーレンが83年に「1984」というアルバムに入れて大ヒットした曲「ジャンプ」のエレピ(エレクトリックピアノ)とギターの音色と、まんま同じである。「ジャンプ」はイントロのエレピがシンプルで印象的だったのだがNHKのBGMは誰が作ったのかは知らないが音色は同じでメロディは原曲のイントロの前後を入れ替えたかというような曲調に聞こえる。「ジャンプ」を聴いた事のある人だったらわかると思うが。 ・・・・・・・  

 小林亜星が服部克久の作った「記念樹」という曲を自分が1966年に作った「どこまでもいこう」にそっくりと主張し「自分の曲をまねされ著作権を侵害された」と訴えた裁判で東京地裁は「メロディの同一性は認められない」と判決を言い渡したそうだ。  裁判官が述べた中に「拍子も異なり聴く側が受ける感じは違う」とあったが音楽の世界では仮にメロディが同じでも拍子(リズム)や使われている楽器の種類で、それに歌詞の違いで全く違う印象を受けることが多々ある。似ていると言われて初めて耳をすまし「あ、そういえば」と気づくというのが実状ではないだろうか。

 曲(音楽)には歌詞のある曲とない曲があり、リズムとメロディ、ハーモニーがある。 アレンジ(編曲)により使用する楽器やリズムが違い、そして歌詞がかなりかけ離れて違うとメロディが似ていてもなかなか気づかないのではないかなと思う。もっとも作った本人は自分の曲に似ているのがあると敏感に感じるものだとは思うが。 盗作の疑惑というのは過去にも色々あった。 作曲家の筒見京平が70年代から80年代に売れていたとき、洋楽のエッセンスを取り入れるのが非常にうまいと、(要するにパクリの意)今現在、週間文春に音楽コラムを連載している近田春夫が言っていた記憶があるが、そういう近田春夫はかつて80年代初頭の漫才ブームの頃「ザ・ぼんち」という二人組に「恋のぼんちシート」という曲を提供し大ヒットしたのだがビートたけし(当時はツービート)がラジオの深夜番組で洋楽からの盗作疑惑を言いだし近田春夫が開き直ったか認めたのだったか?そういう事があった。  

 洋楽ではビートルズのジョージ・ハリソンが作ったマイ・スウィート・ロードとか(これは裁判で負けたのではなかったか?) 最近もマイケル・ジャクソンの曲とか。 中にはディープ・パープルのリッチー・ブラックモアみたいにわざわざパクッたと余裕で実演して見せるが、モチーフ(動機)を感じただけではないだろうかと聞こえたりする例もある。
 これが文章とか作詞だったら読む字面だけなので比較的わかりやすいのである。  結構盗作騒ぎとか他からの文の引用を指摘される例がある。  例えば寺山修司の短歌に対しての剽窃(ひょうせつ)ではないかと言う指摘とか 立松和平に対しての連合赤軍を取り上げた「光の雨」の記述の盗作問題など。(新聞記事で一部を読んだだけですが似ておりその後作家が一時執筆を中断した。)他にグリム童話の解釈に関しての「本当は恐ろしいグリム童話」の著者である桐生 操への松本侑子の対応など(新聞に出ましたがそんなに深く内容は知りませんが盗作なのか引用なのか。?)    ・・・・・  

 小林亜星は判決に対して「パクリが横行している現実をいいと認めた驚くべき判決。どんな曲も一音か二音変えれば自分の曲として認められることになってしまう」と語っている。  「拍子も異なり聴く側が受ける感じは違う」この裁判官の言葉は(判決全文は読んでいません)どうなのだろう。  例えば♪さいた さいた チューリップの花が・・・という曲があるが これをリズムはそのままで ♪とんだ とんだ タンポポの綿が・・・とやった場合と ♪イクラ ハマチ 回転すしや・・・と歌った場合おそらく前者に聞いたことあると反応する人が多いのではないだろうか。  聴く側が受ける感じとはメロディ以外のものの歌詞という言葉が入り込んだ場合 拍子よりも歌詞の内容で随分ちがった印象になるのではと思うが。 まぁ、ばれやすい日本の歌よりも洋楽からのパクリが安全だとは思うのです。(訴えられなければOKな訳です。)

 ある人の話を思い出す。NHKのTVだったのだがその人は発明家なのだが、汚泥というか汚濁というか廃油みたいな有害物質を凝固させ個体にしさらに有害物質が染みでないようにするための液体成分みたいなものを様々な成分の組み合わせから編み出したのだが、画期的なのに何故かそれを特許申請しないのであった。  その理由を聞くと「申請して特許を認められ内容が公開されると組み合わせた成分の一部を少し変えただけの類似品が出される。」ということだった。

 例えば秘伝の料理に隠し味でビールを使うところを発泡酒で代用されてしまうと言うような事と思って差し支えないと思う。  大手の化学薬品メーカーが公開されたデータを元に様々な似た成分を試験し一つ変えただけで真似をされれば販売力で個人や中小企業はかなうわけはない。  故に成分を教えたくないので特許申請をしないということだったのだが、音楽はそういうわけにはいかない。 人前で公開し初めて陽の目を見るのである。

 曲の盗作については以前こう聞いたことがある。(自信はないので単なる勘違いかもしれません。)全く4小節同じ音使いで行くと盗作と見なされると聞いたような記憶がある。4小節と言うと仮に4分音符で連続していくと音が16個である。この手の曲としては例えば小学生の音楽の本に載っている歌とかロックバンドでいうと昔のブルーハーツの曲のような感じだが4小節もなると莫大なメロディが考えられる。  12音しかない中で作るのだから似てくると言う声もあるが単純に考えると 12個の音の次には12個の音がありその次にも12個の音がありこれが続くわけである。仮にオクターブ内の(低いドから高いドまで)音で3個音を並べた場合の組み合わせだとこれだけでも12×12×12=1728のメロディの組み合わせがあるわけである。  

 さらに4分音符や8分音符といったリズムも考えると膨大な組み合わせが出来上がる。  ♪さ い た・・♪さ い た・・という曲でこの「♪さ い た」の1小節だけで1オクターブの12音階だけでリズムは4分音符としても1728個ものメロディを作ることが出来るので12音しかないからという理由は当てはまらない。  実際は聴きやすいメロディは限られるのでドレミファソラシの音階で考えた場合でも7×7×7=343のメロディが考えられる。(ド・レ・ミとファ・ソ・ラはどちらも全音で離れているから高さが違うだけで同じメロディに聞こえるとかはこの際なしにする。) ・・・・・・・・・  

 盗作とはどこまでなのだろう。 検察庁をクビになったかつてのエリート、桃田と、ホームレスの元大学教授の猿田宗助、元オリンピックの射撃の日本代表、今は有閑マダムの木地山恵子。  そして山姥女子高生の犬神千秋の4人は偶然公園で屋台のおにぎり屋が殺される所を目撃する。  それは大手銀行の不正融資にからむ実力政治家、そして裏では覚醒剤密売組織を率いる身の丈2m近い巨躯、鬼集院タケルの仕業だった。 4人は元海上自衛隊員の猫田が運転する北朝鮮の工作船でアンフェタミンの製造工場のある韓国領内のウルルン島に向かい大銃撃戦を展開する。 というストーリーが日本昔話の焼き直しといったらどういうことになるだろう。  家来が3人じゃまずいから有閑マダムに憧れる元自衛隊員を入れて4人にしたわけですが ・・・・・・・

雑感=いろいろの感想=たいした意味がないこと。      

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